自転車社会学会2007/1/16更新
道路交通法改正試案に対する私のパブリックコメント
論点?
危惧されていた?自転車の車道通行禁止についての記載はありません。「車道通行の原則を維持しつつ」とあるのは評価できるのではないでしょうか?。道路交通法改正試案の自転車に関する記載は以下の4点です。

1児童・幼児が歩道通行できる場合を明確にする
「児童・幼児が普通自転車を運転する場合、車道を通行することが危険である場合等と、普通自転車が例外的に歩道を通行することができる場合の要件を法律で明確に定める」
とは
「児童・幼児が普通自転車を運転するとき,車道を通行することが危険であって,普通自転車が例外的に歩道を通行することができる場合の要件を法律で明確に定める」
の意味なのでしょうか?わかりにくいですね〜。「場合」と「場合等」と「場合」は何が違うのでしょう?。国民に誤解されることなく,疑念を与えることのない簡潔でわかりやすい文章を書きましょう。
現状の道路標識等による歩道通行可の歩道に加えて歩道通行可とするのは,児童・幼児が車道を通行することが危険な場合(だけ)なのですね?。
明確にした要件を・・・児童・幼児にはどうやって伝えるのでしょうか?どのように守ってもらうのでしょうか?。大人が通ってはいけない歩道を児童・幼児は通ってもイイ・・・・児童・幼児が自分で判断するのでしょうか?。具体的には児童・幼児に対する教育を充分に行なうしか方法はないと考えられます。文部科学省と充分な調整を図り,実効的な教育が実施される施策を講じられますよう希望します。

2警察官等が歩道通行の禁止の指示
警察官等(警察官+交通巡視員)が歩行者に危険を及ぼすおそれのある普通自転車を車道に追い出す(もしくは自転車を下りさせる)ことは,提言には「「自転車の歩道通行が認められている場合であっても、歩行者の通行量が多い場合など、歩行者の通行の安全を確保できないおそれのある場合は、自転車を降りて押して歩くか、又は車道を通行すること」との記述sれており,当然のことではないでしょうか?。今まで車道から歩道に自転車を追い払おうとしていた警察官等にとっても,自転車の車道通行の原則を再認識するイイ機会にもなるかもしれませんね。

3児童・幼児ヘルメット着用の努力規定
保護者に対する児童・幼児ヘルメット着用の「努力規定」ですね。児童・幼児だけではなく大人も危険にさらされていますよね。子供は安全のためにヘルメットをしなければいけないけれど,大人は死んでもイイのでヘルメットなんて必要ないのでしょうか?。子供は大人のまねをしながら育つのではないでしょうか?。ヘルメットを被らないお父さんとお母さんが子供だけはヘルメットしなさい!と言ってもねえ。自転車の車道通行の原則を広く認識してもらうために,大人にもヘルメット着用の「努力規定」はあってもいいかもしれませんね(子供たちのためなら努力してみてもいいかな?私も)。
なお,提言においても「幼児や児童を始め、自転車利用者に対し広くヘルメットの着用を促進していくことが適当と考えられる。」とされています。

4地域交通安全活動推進委員による活動
地域交通安全活動推進委員は道路交通法第百八条の二十九に規定があるのですね。自転車ユーザーも協力したいものです,地域交通安全活動推進委員の活動が有効であるならば。サイクリング協会の役員(私も理事)に委嘱してみてください,って宮城県公安委員会にお願いしてみましょうか。
なお,提言においては「自転車に対する街頭指導等については、自治体や民間ボランティア等との連携を含め、体制を今後更に充実していく必要がある。」とされています。地域交通安全活動推進委員以外の自治体,民間ボランティア等との連携などについても今後,推進していかれることを希望します。

私のパブリックコメント

警察庁にメールで送信した私のパブリックコメントです。

Title:パブリックコメント(道路交通法改正試案)
To:koutsukyoku@npa.go.jp
From:kadooka.atsushi@nifty.ne.jp

平成19年1月16日

警察庁交通局交通企画課法令係パブリックコメント担当御中

門岡 淳
(住所略)
kadooka.atsushi@nifty.ne.jp

道路交通法改正試案への意見の提出

自転車の活用推進の観点から道路交通法改正試案のうち自転車利用者対策について以下のとおりコメントします。

改正試案が「自転車の通行区分について,車道通行の原則を維持」し,「自転車の通行に関する無秩序な状態を改めるため、歩道通行要件を満たしていない場合や自転車本来の走行性能を発揮した走行を行う場合には原則どおり車道を通行するよう、交通安全教育や街頭指導を強化していく」としていることは,現在の自転車交通の現状(車道の右側通行,ケータイの使用,歩道で歩行者に衝突等)の中では非常に有意義です。今後とも自転車の交通体系上での位置づけを明確にして自転車の活用推進に寄与する交通行政を展開されることを期待しています。

1最初に苦言なのですが・・・・・

「児童・幼児が普通自転車を運転する場合、車道を通行することが危険である場合等と、普通自転車が例外的に歩道を通行することができる場合の要件を法律で明確に定める」
とはどういう意味なのでしょう。わかりにくく,誤解を招きかねません。
「児童・幼児が普通自転車を運転するとき、車道を通行することが危険であって普通自転車が例外的に歩道を通行することができる場合の要件を法律で明確に定める」
であれば誤解されることはなかったと思います。警察が自転車の車道通行を禁止しようとしているとの誤解をうけることのないように,文書は簡潔にわかりやすく作成しましょう。

2改正試案の各項目に対する意見は以下のとおりです。

(1)通行区分の明確化(児童・幼児が歩道を通行できる要件)

削除してください。
(理由)児童・幼児が歩道を通行できる要件を定めることは可能ですが,その要件を適切に運用することは不可能です。法律で明確にした要件を児童・幼児にどうやって教え,理解し,守ってもらうのでしょうか?。児童・幼児にも容易に識別できる「子供は歩道を走ってもイイ」標識等を設置できたとしても,大人が「大人も歩道を走ってイイ」と誤解することをどう防止するのでしょうか?。現在の日本の社会において大人,児童,幼児に対する実効ある教育・指導の計画が私には作成できません。守れない法律を作ることは,「法律って守らなくてもいいんだ」との認識を社会に与える法の自殺行為です。

(2)通行区分の明確化(警察官等による指示)

賛同いたします。
(理由)提言において「自転車の歩道通行が認められている場合であっても、歩行者の通行量が多い場合など、歩行者の通行の安全を確保できないおそれのある場合は、自転車を降りて押して歩くか、又は車道を通行すること」とされていることは,歩行者の安全を守るために当然のことだと思います。今までは車道を通行する自転車に対して歩道を通行するように指導しがちだった警察官等のみなさんにとっても,自転車の車道通行の原則を再認識するよい機会となることでしょう。

(3)児童・幼児のヘルメット着用の促進

児童・幼児に対する「努力規定」に加えて,大人に対する「努力規定」も設けることを提案します。
(理由)児童・幼児だけではなく大人も危険にさらされています。子供は安全のためにヘルメットをするけれど,大人は死んでもいいのでしょうか?。ヘルメットを着用しないお父さんとお母さんが「子供(だけ)はヘルメットしなさい!」と言ったら子供は何と思うでしょうか?。大人にも「努力規定」を設け,ヘルメット着用の推進が必要と考えます。なお,提言においても「幼児や児童を始め、自転車利用者に対し広くヘルメットの着用を促進していくことが適当と考えられる。」とされています。

(4)街頭活動の活性化

賛同いたします。
(理由)自転車の交通ルール遵守の責任は警察にあるのではなく社会全体(最終的には各個人)にあることを明確にし,社会に認識してもらう一歩として有意義だと考えます。
なお,提言においては「自転車に対する街頭指導等については、自治体や民間ボランティア等との連携を含め、体制を今後更に充実していく必要がある。」とされています。自治体,民間ボランティア等との連携などについても今後の推進・充実に期待しています。私も宮城県サイクリング協会の一役員として,宮城県公安委員会に宮城県サイクリング協会役員に地域交通安全推進委員を委嘱していただくよう要望していきます。

3今後の自転車交通行政への要望

本パブリックコメントからは外れますが,今後の自転車交通行政に以下を要望します。
昭和53年の道路交通法改正における普通自転車の歩道通行容認(道路交通法第63条の4等)は,車道における自転車事故抑制のための緊急措置でした。その後の高度成長期・バブル期,バブル崩壊の約30年を経ても,道路空間において自転車が考慮されることはなく,緊急措置はそのままでした。ほぼ一世代を過ぎた現在,日本の社会からは自転車は車両であるとの自覚が失われ,金属製の速度の出る乗り物に乗っているにも関わらず歩行者と同じつもりで歩道を走っています。私も歩道上での危険を感じるようになりました。これらの経緯と状況は,交通行政を担う警察庁にとっても決して本意ではなかったことでしょう。
今後は,公共交通機関へのシフトとともにバス・トラック・二輪・原付自転車・自転車用レーンを設置し,道路空間の効率的活用を推進し,よりよい交通体系の確立を推進されますよう期待しています。そのためには国土交通省との連携も不可欠と考えます。


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